ことばとき(araireika)

捻り捩じった羅列・流れの一音にどれだけの意味が混められるか

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

四方山話

もとからどこにも取り付いてなかった象嵌の螺子ですから 其の内ルリタテハの瞳は羽化していくのを 襤褸が出た躰で憶えている 深層で春を装う球体関節人形の御伽噺 ばっかみたいだって、靴飛ばして歩けないやって、甘えたりしてそうやって肩並べて 小突きあえ…

空調の爪痕

乱れた底に過度におられた罪について。 ヌバいろの今昔に中たる言論の歯型ついて。 今この像の柱から肌にかけて突っ張る生え際から襟首までいくつかの凹みとカブレがある。その記録、海のようでいて蚯蚓のようにだいぶ水が溜まっている、目印が黒点と賽の目…

熱帯夜

少なからずきれいなだけの星空やお花畑で対談する、虎や蝶や蟻や象でさえ、ただ乗せられているだけの口車のお陰で、仲良くあり続けることが、簡単に叶う紗幕の裏で、ゆらゆらと宙吊りであり続ける、かもめのモビールを、助けてあげたんだって、ぼたぼた、足…

溺る鱗/随時

果てまで続く、対照にカラフルな一軒家が能面つらなし、さっそうと立ち並んでいる。(おい新入り、馴染んでんじゃねえぞ、ぼさっとしてねえで、かしこみもうしやがれ) 緊張が裾に解ける、その反物で何を作ろうか、螺旋の妖精が魔法をかけたよう、路地裏の瓶…

糸屑

蝶葬。飛翔ヒカける。それを、ひとのあるかたちに群がる 肉食の翅が蠢く 気配と憶え、群がる空中に 乱舞する鱗粉を酸う。追うように縋るように うしろに這えてくる、この背 その胸 どの躰も。土壌から膿まれ射る姿に呼ばれ そのものはかつての記憶と招かれるば…

星は見えない

異物を浮かべた形、取り繕えない襤褸穴、墓碑銘は微笑み。街角に吹き溜まる風を待ち時間をつぶす。きっかけを貪り喰う烏は今にも途絶えそうな足取りで、ふらふらとしており、ぼんやりと徘徊しては、ふっと啼くばかりだ。巡る/頭ン中にあって、酩酊している…